Works事例紹介
住み慣れた家をさらに快適に。環境に優しい省エネリフォーム
取材日:
株式会社Reborn
本記事は、長野県が信州健康ゼロエネ住宅建設における事業者の方々の取り組みを取材したものです。
中野市にお住まいの石澤さんご夫妻は、「令和4年度信州健康ゼロエネ住宅(リフォームタイプ)助成金」を活用し、昨年木造2階建ての住宅をリフォーム。設計・施工には長野市の工務店・株式会社Rebornが携わり、快適な家づくりを実現しました。
長野県では住宅分野における2050ゼロカーボン実現に向け、信州健康ゼロエネ住宅指針の基準に適合させる性能向上リフォームをする場合に、費用の一部を受けられます。
信州健康ゼロエネ住宅助成金を活用し、“住みながらリフォーム"
石澤さんご夫妻は、平成元年に親類の大工に依頼して家を建てました。
30年ほど経って家の老朽化は進み、暮らしの中で様々な問題が発生していたため、知人に相談。知人の紹介で知り合った塩原さんの協力のもと、2018年に部分的な断熱改修と耐震補強を中心として「Ⅰ期工事」を行いました。そして昨年、塩原さんの紹介によって「令和4年信州健康ゼロエネ住宅助成金」を知り、助成金を活用して「Ⅱ期工事」へ。家族に快適な住まいにしてあげたいという思いがきっかけでした。
リフォーム前の問題点を改善へ
「Ⅱ期工事」のリフォーム以前、石澤さんは主に3つの問題に悩んでいました。
1つ目の問題は、湿気とカビ。室内の温度が高く窓の温度が低いことによって、窓には大量の結露が発生していました。また壁の中に空間があり、空気の移動によって壁内結露が発生。この状態が続くと柱や土台を腐らせる原因となるため、石澤さん夫妻は家全体の耐震性も懸念していました。
そこで塩原さんは断熱性の高い外皮や断熱サッシ、トリプルガラスなどを採用して断熱性を上げ、気密性を高めることで室内の空気を調整。カビが発生しない家づくりを提案しました。
2つ目の問題は、外壁のひび割れ。雨や風が外壁に打ち付けることによってひび割れ、そこに水が入って膨らみ、さらに破壊。北側や軒裏の外壁は特にひどい状態でした。そこで塩原さんは、外壁の張り替えを進めました。木の外壁にすることで、ナチュラルで暖かみのある外観に。木材は断熱性が高く、湿気と温度を調節してくれたり、張替えも簡単だったりと外壁に適しています。
3つ目の問題は、夏の暑さと冬の寒さ。主な原因は2か所あった出窓でした。夏は熱気が入り込み、冬は出窓の付近に花の鉢を置いておくと翌日凍っているほど冷気が入り込んでいたそうです。窓は壁や天井、床に比べ圧倒的に熱や冷気が出入りしやすい場所。そこで、塩原さんは出窓を無くすことを提案しました。外壁の張り替えと同時に断熱改修も行い、家全体の断熱性能を向上させました。断熱性が上がったことによって冷暖房効率が良くなり、一年を通して快適に過ごせるようになりました。家中の寒暖差が少ないことが最高の利点です。
健康面に寄り添った住み心地
「家の中で風の流れが出来ています。今までは帰ってきた時に、家の中のどんよりとした空気を感じていましたが、今は空気が動いている感じがします。」と広樹さんは言います。
「とにかく暖かい。冬場は1階で暖房を使っていると2階も暖かいです。断熱性が上がっていますね。」とさとみさん。
石澤さんご夫妻はリフォームの効果を体感しています。
一週間に一度帰省している娘さんも出産後の授乳の際には、家全体が暖かいためとても楽になったそうです。
湿気が減りカビも発生することがなくなったため、家族全員健康で快適に過ごしています。
「ゼロエネ住宅の助成金はまだあまり知られていないのが事実。省エネリフォームがゼロカーボン実現に向け、大きく貢献します。」と塩原さんは言います。
【会社情報】
株式会社Reborn
長野県長野市稲里町田牧1327-7 TEL 026-274-5485
https://reborn-nagano.co.jp/