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理想の信州健康ゼロエネ住宅で健康な暮らし

取材日:

新築 北信
施主

丹羽正道さん、幸子さん

長野市の建設会社で一級建築士として働く丹羽正道さん。奥様の幸子さんも同じく一級建築士です。二人が以前住んでいた両親が建てた旧宅では、西日の暑さや寒暖差の激しさに日々悩まされていました。幸子さんは60代に入ってから「建築に長く携わってきたのだから、自分が本当に住みたい家をつくりたい」と思い、これまでの経験をもとに理想の家を設計。正道さんにプレゼンすると「せっかく建てるのであれば、徹底的にコストカットしつつ、性能は現行の最高基準を目指そう」と決まります。そしてUA値0.30(推奨基準以下)、C値0.3、耐震等級3という信州健康ゼロエネ住宅が実現しました。

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設計のこだわり

敷地が東西に45度ふれていたのですが、以前の住まいはそれに合わせて建物が配置されていたそうです。そのために夏の西日の暑さや冬の午前中の寒さ、薄暗さが気になっていました。

しかし新居は太陽光を最大限に取り込むため、真南を向くように建物を配置。軒の高さと長さは、夏の日差しが入りにくく、冬の居室にたっぷりと光を取り込むように設計しました。

間取りは各部屋のプライバシーを保ちながら、部屋同士が緩やかにつながるように設計。南に向かって大きく開けたリビングから奥のプライベートゾーンにつなげる設計は、面積以上の広さを演出しています。建物自体はできるだけ小さくし、温熱環境を保つために内容積を極力抑えていますが、室内建具を減らして天井の高さに変化をつけることで狭く感じさせないように工夫しています。寝室との間仕切り壁はヒノキの羽目板張り。床はあづみの松の無垢の木材を使用。窓はトリプルガラスと断熱性の高いハニカムシェードで、外の冷気や熱気をシャットアウトしてくれます。

太陽光の差し込むリビング

窓の敷居

室内温度による快適さ

家全体を一つの空間とすることで、全館空調の住まいを実現しています。全体の暖房をまかなうのは床下に温風を送り込むエアコン1台のみ。夏季の冷房も階段上のエアコン1台のみ。暖気を逃がさなず熱気を遮断する気密性や断熱性の高さと、冬は太陽の恵みを取り込み夏は日差しをさえぎるパッシブデザインによって家中の気温差を1度程度に抑えているそうです。

現在の家を建てたことで様々なストレスから解放されたと正道さんは話します。

「今までは主に過ごしている部屋だけが暖かく、部屋を移動すると寒かったり暖かったりという状態でストレスに感じていました。今の住まいは冬場でも室温が21度~24度くらいでどの部屋も保たれていて過ごしやすい。着る服が薄くなり布団も薄くなり、体が軽くなってストレスフリーです。」

エアコン

23度を示す温度計

健康への影響

温度差によって鼻水や鼻づまり、くしゃみなどの症状が出る「寒暖差アレルギー」を持つ正道さん。しかし今の家で暮らすようになってからは、その症状が改善されたといいます。

幸子さんも以前は部屋によって温度差があったため動くのが億劫だったけれど、今は自然と体が動くと話します。

さらに旧宅では、冬のトイレと浴室の寒さが際立っていました。現在はヒートショックの危険性からも解放され、同居している95歳の母親も安心して暮らしています。

キッチン

リビング

信州健康ゼロエネ住宅の良さ

住空間への投資は自分自身のためであるとともに、未来の子どもたちのためのものでもあると話す丹羽さんご夫妻。「技術の進歩や研究・開発によって自分たちの行動が数値で分かりやすくなった今、快適な住まいで快適な地球環境を実現することが大切です。企業における消費エネルギーの削減は進んでいる一方で、住居において、ゼロカーボンの考えは依然遅れている状況だといわれています。一人ひとりがどんな住まいを持つかを未来のために考えて、一歩ずつでも前進していくことが重要ですね。」と二人は話します。

ベランダで座るの丹羽正道さんと幸子さん

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