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北アルプスを眺め、木のぬくもりを感じる信州健康ゼロエネ住宅

取材日:

北アルプスを眺め、木のぬくもりを感じる信州健康ゼロエネ住宅
新築 中信
施主

庄子康彦さん(50代) 浩子さん(50代)

山好きの庄子さんご夫妻。休日には北アルプス・奥穂高岳や槍ヶ岳、燕岳など登山を楽しむ暮らしを続ける中、千葉県から北アルプスの玄関口・松本市への移住を決意。新築を検討する中、SNSを通し松本市の工務店「木族の家」が建てる、県産木材を豊富に使った家づくりに魅力を感じます。実際に住宅見学会で訪れたのは、同社が建てた「信州健康ゼロエネ住宅」。断熱性能の高さや木の温もりと造作家具の設えを気に入り、新築を依頼—。2023年11月に完成し、「信州健康ゼロエネ住宅」で北アルプスの見える暮らしが始まりました。

無垢の県産木材で健康的な暮らしに

庄子さんご夫妻と内装

(木格子の他、羽柄材も一部、県産木材を使用。木にこだわる本物の木の家)

玄関を開けると無垢の木のいい香りがする庄子さん宅。梁(はり)、桁、柱、土台などはヒノキ、構造材の85%以上は県産木材の木の家です。

「完全注文住宅なので、いろいろ希望を聞いていただいて個性的な木の家になり良かったです。」とご主人。

千葉の家では寝付きが悪かったという奥さまは、木の持つリラックス効果もあり「夜中でも起きることがなくなり、本当によく眠れるんです。」と話します。
無垢木材には調湿効果もあるため、肌の調子もよくなり木の家にしてから健康的な暮らしになりました。

断熱性能の高い家で光熱費を安く、快適に暮らす

ピアノを弾く浩子さん

(西日が届く、ピアノを置いた部屋は特別に防音室設計。クラシックからJ-POPまで見事にピアノを弾きこなす奥さま)

取材に伺ったのは2月上旬、午後2時の外気温は5度でしたが室温は21度で湿度59%、それもエアコンなどの暖房はつけていない状態。UA値0.4、断熱等性能等級5で高断熱高気密に仕上げているためです。

基礎断熱は厚さ95ミリと40ミリの高性能フェノールフォーム、柱と柱の間は厚さ105ミリのロックウールで充填断熱し、屋根断熱には厚さ95ミリの高性能フェノールフォームと105ミリのロックウールを使用。
家の中で熱損失がもっとも大きいサッシには、断熱性能が高いトリプルガラスの樹脂サッシを採用しています。
また、信州の冬は寒くその期間も長いため、冬の日射熱を利用できるよう南の窓は大きく取りました。都会などでは西日を避けるため西の窓は小さくすることもあるそうですが、あえて西窓も大きく取り日差しが入るよう工夫、その分、夏の日差し対策として南西に庇(ひさし)をつけたパッシブ設計です。

「朝は東の吹き抜けから日が入ってくるんですよ。きょうは撮影のため照明をつけていますが、いつも昼間はカーテンを開けると明るくなるので照明は、もちろんつけないです。ピアノがある部屋も西日が当たっていいんですね。エアコンは夕方、寒くなったらつけますが、3時間くらいで暑くなるので夜8時には止めてしまいます。あとびっくりしたのが、脱衣所が全然寒くないです。実家の脱衣場は寒いので暖房をつけているんですが、この家はどの部屋も暖かいです。」と奥さま。

ご主人も「起床した時、外はマイナス8度とかでも室内は17度もあり、裸足でも暖かいです。」と快適な暮らしです。

高断熱高気密の家では、冷暖房などの電気使用量が少ないため光熱費が安くなるのがメリットです。
また、熱が逃げづらく部屋と部屋の温度差が少ないためヒートショック予防にもなるのです。

「地球温暖化防止に寄与する再生可能エネルギーを利用」

ソーラーパネル

年間推定発電量グラフ

(「信州健康ゼロエネ住宅」では助成金の要件として、太陽光発電設備は3kwh以上としており、庄子さん宅では5.1kwhを搭載)

断熱性能が高く省エネルギーで暮らせる住宅に、太陽光発電設備による再生可能エネルギーを使用することにより実質、年間の電気使用量をゼロにすることが可能になります。
また二酸化炭素を出さないため地球温暖化防止にも貢献でき、災害により停電した際も、太陽光で発電する日中は、非常用電源からの電気使用が可能になるので安心です。

2050年ゼロカーボンシティを目指し、全国の中でも日照時間が長いといわれる松本市、庄子さん宅では太陽光発電設備による年間の発電量をシミュレーションすると6,890kwhになりました。
十分な発電量を見込めるため今後は、電気自動車への買い替えを考えていて、さらに家計にも環境にもやさしい暮らしになりそうです。

太陽光発電設備などの再生可能エネルギー設備は初期費用もかかりますが、ランニングコストもふまえるとメリットが大きくなります。

地震にも強い高い耐震性能を備え、安心•安全な暮らし

住宅の耐震性能を示す指標のひとつに耐震等級があります。1〜3にランク分けされていて、耐震等級3は、耐震等級1(建築基準法の耐震性能を満たす水準)の1.5倍の耐震強度があることを示していて、住宅性能表示制度で定められた耐震性の中でも最も高いレベル。
災害時の救護活動の拠点となる消防署・警察署などの建物を新築する場合の基準に相当します。

庄子さん宅でも筋交い•耐力壁•耐震金物でバランスよく施工、耐震等級3相当に仕上げ地震にも強い造りになっています。

以前、庄子さんが暮らしていた千葉県では地震も多く、東日本大震災では玄関の写真立てなどが落ち割れる被害を経験しました。令和6年能登半島地震で松本市は震度4を観測しましたが、まったく揺れを感じなかったと奥さまは話します。

「松本は震度4で緊急地震速報が鳴ったんですが、全然揺れなかったので耐震性能は実感しました。キッチンには食器などを並べる造作棚を造っていただいているので、いっぱい置いているんですよ。何か落ちてくるかもと身構えましたが何も落ちませんでした、ひとつも。」

一年を通し、雄大な北アルプスの景色を楽しめる暮らし

ウッドデッキ

(北アルプスを一望できる最高のロケーション。ウッドデッキの上は太陽高度が上がる夏の日射対策として庇を出したパッシブ設計)

信州の自然を感じられ、豊かな暮らしをかなえる「信州健康ゼロエネ住宅」。
庄子さんの家からは、夫婦でよく登る北アルプスを一望でき、この日は晴天のもと、冠雪した姿を見せていました。

「北アルプスの景観は本当に素晴らしい。朝コーヒーを飲むんですよ、それを『木族の家』さんに相談したら2階にバルコニーを造っていただいて。ゆくゆくはテーブルとイスを用意してゆっくり飲もうかな。」と、うれしそうに話すご主人。
カーテンの向こうでは、奥さまが弾く流麗なピアノ曲が聞こえていました。

北アルプス

(1月の朝6時、庄子さん撮影。2階のバルコニーから写した蝶ヶ岳、常念岳、横通岳などが連なる北アルプス)

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